「新興感染症対応力強化事業における個室病床」対象医療コンテナ設置事例のご案内

令和6年度4月に改正感染症法が全面施行され、3つの柱で感染症の予防及び感染症の患者に対する医療制度を強化し、感染症の発生及び蔓延に備えることが決まりました。この法改正は令和6年4月1日の本日より施行されます。

今回の法改正は「国または都道府県及び関係機関の連携協力による外来医療及び医療人材並びに感染症対策物資の確保の強化、保健所や検査等の体制の強化、情報基盤の整備、機動的なワクチン接種の実施、水際対策の実効性の確保等の措置を講ずる。」※1

ことを目的に、

1.感染症発生・まん延時における保健・医療提供体制の整備等【感染症法、地域保健法、健康保険法、医療法等】

2.機動的なワクチン接種に関する体制の整備等【予防接種法、特措法等】

3.水際対策の実効性の確保【検疫法等】

が改正され、包括的な法整備が進められます。

特に1.感染症発生・まん延時における保険・医療提供体制の整備、感染症対応の医療機関による確実な医療の提供を目的として、各都道府県と医療機関との間で大規模な医療措置協定が締結されます。

「都道府県が定める予防計画に沿って、都道府県と医療機関等の間で、病床、発熱外来、自宅療養者(高齢者施設の入所者を含む)への医療確保等に関する協定を締結する仕組みを法定化する」※2 とあるからです。

期間は令和6年9月末までに協定締結作業を完了することを目指すとあり、規模としては、全国で目標値が以下のように定められています。

①病床確保目標値 確保病床数 51,000床(うち流行初期確保病床数 19,000床

②発熱外来目標値 協定締結医療機関数 42,000機関 (うち流行初期協定締結医療機関数 1,500機関

③自宅療養者等への医療提供 病院・診療所 27,000機関 薬局 27,000機関

訪問看護事業所 28,000機関

④後方支援 協定締結医療機関数 3,700機関

⑤医療人材派遣 派遣可能医師数 2,100人 派遣可能看護指数 4000人

この協定締結医療機関向けに「新興感染症対応力強化事業」がスタートし、感染症への対応力強化のために①施設・設備整備への支援、②医療従事者等への研修支援が行われることも決まっています。

この①施設・設備整備への支援として、感染症の対応に適した個室病床の整備、多床室を個室化するための「可動式パーテーションの設置、ゾーニングのための病床出入り口の扉の設置、個人防護服保管庫の整備に対する補助を行うとあります。※3

この中の「 病床確保に伴う個室整備事業」に医療コンテナを活用することが認められ、また補助金の対象となることも同時に明記されています。

当社ではコロナ禍において医療コンテナを使った感染症対策病床設置の実績があり、改めてこの機会にご紹介させていただきたいと思います。

医療コンテナ病床バージョン①
医療コンテナ病床バージョン②

こちらの事例では室内に下記の設備を搭載した上で、設置をしております。

・陰圧空気清浄機 ・水栓トイレ(自動水栓手洗い場付き) ・洗面台 ・医療用ガスの接続ポイント ・前室

上記設備は個室病床、ゾーニング、簡易陰圧装置等の整備に取り組むとした政府の方針に合致するものであり、さらにその他、ソーラーパネル・蓄電池なども取り付けることで買電を減らし維持費を下げるなどの経済的な負担、被災時の対応まで可能です。

また温水のシャワー設備も取り付け可能であり、さらに居住性を高める幅広い対策が実現できます。

医療コンテナの特徴として、鉄筋コンクリート造や木造の建築物と比べスピード感を持って設置することができる点が挙げられます。

「新興感染症対応力強化事業」は令和7年3月31日までの完工が条件のため、今年度内設置が求められます。さらに補助金受給の手続きに際しては、各都道府県からの内示が出てから着手する 必要があり、さらに納期を意識したスピード感のある設置が求められます。

当社が取り扱う「エルアーク®シェルター」「モバイルクリニック™」はお客様の要望に沿った、病床タイプの 医療コンテナとして提案が可能です。

ぜひこの機会に弊社医療コンテナについてご質問、お見積りなどお気軽にお申し付けください。

また同事業にて保管庫としてご活用いただける弊社新商品についても明日弊社HPにて発表予定です。医療と防災の包括的なソリューション提供を目指すヴィガラクス新商品にご期待ください。

※1、2、3 令和6年2月9日 第106回社会保障審議会医療部会資料より抜粋